もの忘れ外来
もの忘れ・認知症外来を行っております。
認知症とは、何らかの脳の障害によって、いったん正常に発達した知能が低下した状態をいいます。
認知症の診察・診断以下のような、検査等で総合的に診断を行います。
患者様とその御家族を含めての問診を行います。
ご家族の方は、患者様がいつからどのような症状が出始めたか観察・整理していただくと良いでしょう。
知能検査簡便で最も用いられるのは「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」です。
血液検査やMRIで、脳血管障害や脳の萎縮など認知症の種類や進行状況を詳しく検査します。
認知症の分類認知症はアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症の大きく2つに分類されます。
【アルツハイマー型認知症】
アルツハイマー病は、単なる老化でもみられますが、「βアミロイド」という異常なたんぱく質が脳に沈着し、正常な脳神経細胞を死滅させていくことが原因とも考えられています。
<<症状>>アルツハイマー病の病気の進行は3段階に分かれます。
第1期
・物事を忘れる・・・健忘症状・読み、書きが困難になる
・今いる場所、時間、自分の住所がわからない・・・失見当識
第2期
・道に迷う・・・空間的見当識障害・徘徊をする
・言葉のやりとりがうまくできず、用件を他人にうまく伝えられない・・・失語
・着替えがうまくできない、いろいろな図形が書けない・・・失行
第3期
・小刻み歩行、前傾姿勢・・・運動障害・最終的には、身動き一つしない、言葉も発しない寝たきりの状態になる。
【脳血管性認知症】
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が起きて、後遺症として認知症になるものです。
突然の脳血管障害で急激に認知症を発症したり、小さな脳梗塞を繰り返して徐々に認知症が現れる場合があります。
<<特徴・症状>>
脳血管性認知症は、脳血管障害の発作によって突然症状が現れたり、徐々に悪化したりします。
障害の部位でも症状が異なるので、理解力や判断力は保たれて人格はしっかりしているように見えても、記憶力が低下してるといったような「まだら認知症」もみられます。
また、発症の原因である脳血管障害を引き起こす、高血圧・高脂血症、糖尿病や心臓病などの生活習慣病を患っていることも大きな特徴です。
ですから、これらの生活習慣病を予防・治療することが、認知症の予防にもつながります。
主な症状は、前記したアルツハイマー型認知症と大きな違いはありませんが、病気の進行や症状の出方は異なります。
いずれの物忘れ・認知症とも、早期にきずき、加療・ケアを行うことにより、進行を抑え緩徐にすることが可能です。
■アルツハイマー型認知症との違い