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外科技術紹介

骨セメント術

脊椎圧迫骨折に対する治療法 ~CTを使った骨セメント注入法~

徳島の「脊椎圧迫骨折に対する骨セメント注入量法による椎体形成の歴史」
平成12年に徳島保険基金の審査委員会(当時委員長;松森元徳島赤十字病院長)に保険適応の申請を行ったが先端医療とのことにて、時期尚早とのことで却下された経緯があります。徳島新聞では危険な手術の記事(平成17年)、有効な最先端の手術(平成18年6月)などで紹介されています。

最近、「背中打ってから痛みがとれんわ~」、「尻もちついてから腰が痛くてな~」といったことはありませんか?
MRIやレントゲン写真を撮影してみると腰や背中の骨がつぶれていることがあります。そのつぶれた状態を圧迫骨折といいます。 
圧迫骨折の原因には最近よく耳にする「骨粗鬆症」などがあります。骨粗鬆症またはそれに近い状態で尻もちをついたり、転倒したりするとその勢いでスカスカになっている骨がひしゃげて「圧迫骨折」となります。骨損傷で済んでいても痛みが引いたからといって何もせずにいると圧迫骨折まで症状が進行しまうケースもあります。


ここで紹介する骨セメント術は圧迫骨折になった骨に骨セメントという骨の代わりになるものを注入することで腰痛や背部痛を治そうとい
うものです。
当院においては平成14年より骨セメントによる椎体形成術を40例以上行っています。全例について経過は良好でみなさん元気に日常生活を送られています。

では当院で行っている骨セメント術について紹介をします。


手術はCT室で行います。患者様はうつ伏せに寝ていただくようになります。
CT撮影で骨セメントを注入する位置を確認します。

注入するための針を刺します。局所麻酔をしますので痛みはありません。
CT撮影で確認しながら注入するための最適の位置まで針を進めていきます。


かなり近いところまで来たらX線透視に切り替えて観察しながら針の位置を調節します。

(当院では針先位置の刺入精度は2.5mm以内に収めています)

針が到達したらいよいよ骨セメントの注入です。

骨セメントは入れすぎて周りの組織(椎間板や隣の椎体)にはみ出てしまわないように少量づつ、CTで確認しながら慎重に注入していきます。

骨セメント術はおよそ1時間30分~2時間かかります。

以上が当院での骨セメント術です。
骨セメントが完全になじむまで時間がかかるので骨セメント術が終わったら24時間は体を動かさずに安静にしていただきます。(付添の方もご一緒に1泊していただきます。)

骨セメント術後は経過観察とリハビリでおよそ2週間~1ヶ月入院していただくことになります。
骨セメントについてさらにお話を聞きたい方は当院までご連絡またはご来院ください。



当院で骨セメント術を受けられた患者様の手記

平成17年11月24日 おばあちゃんおめでとう。ありがとう。
いつもお世話になっております。と労いの言葉をかけてもらい、私この日に80歳の誕生日を迎えました。家族に感謝しつつ心地良い気持ちで眠りに入りました。ところが翌日の朝トイレに行こうと身体を動かした途端に背中に激痛が走りました。
「痛い!」と思わず声が出ました。床の中で失禁するわけにもいかず廊下を這っていき、やっとの思いで用を足すことが出来ました。
いつもと違う様子に家の者が気づき慌てましたが、朝早かったし痛みのせいもあり時間をとても長く感じました。痛みをこらえて身支度もそこそこに高杉病院に行き、診察を受けました。
脊椎圧迫骨折とのこと。すぐ入院となってしまいました。処置を受けながら痛みをこらえ早く手術を!と心の中で叫びました。
そして「あ、私もう動けなくなるのかなぁ」と思いました。
高杉病院では、手術をして下さるので痛みはすぐにとれ、早く治ると聞いておりました。でも手術が出来るのねー程度で気にとめることなく日々過ごしていましたが、まさか自分が何度もその手術で助けられるとは思ってもみませんでした。手術をして頂き、翌日には身体を左右にしても痛みもなく、3、4日後には食事も一人でとれる様になりました。経過良好で1ヶ月で退院しました。
しかし、退院して1ヶ月になろうとした時に又、前と同じ痛みを背中に感じ高杉病院で再診し、やはり圧迫骨折。入院、手術となりました。何で自分だけ骨が折れるのかと思い悲しかった事でした。次はどこが折れるのかと思うと強がりを言っても不安な日々でした。二回目の入院も経過が良く4月15日に退院しました。やれやれ嬉しい。もう大丈夫と思ったのも束の間‥‥翌々日に又同じ痛みが走りました。今度は2ヶ所も骨折しておりました。度重なる入院で足は弱くなるし、元気になって歩けるかしらとの不安がいっぱいで夜も眠れない日も多くありました。でも4回の手術後も高杉病院の先生はじめ職員の皆様のお陰で6月8日に退院いたしました。
現在のところ元気で散歩も出来るようになりました。それにしても半年間で4ヶ所も骨折なんて信じられません。人様に恥ずかしくて言えませんね。私は骨が弱いのです。外見は元気そのものですのに。「骨粗鬆症」というのは加齢と女に起こりうる病気とは聞いておりましたが、これ程までに恐ろしい痛みのある病気とは思いませんでした。
高杉病院ではもう何年も前から骨セメント手術を手掛けておられますとのこと。経験も豊富で私のように骨の弱い方、寝たきりにならないためにも是非ご相談なさるとよろしいかと思います。痛みが早くとれ、日常の生活が送れることは本当に嬉しいものです。私のような年代のお方‥‥いつまでもお元気でお過ごし下さいますように。
又、病院の先生、職員の皆様本当にお世話になりました。心よりありがとうございました。


外科技術:2012年03月07日
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